第39回 運営推進会議を行いました。
*運営状況・活動状況報告
*身体拘束・虐待防止委員会内容報告、ご意見
・前回の運営推進会議に報告させていただいた事例のその後の経過について報告。
①平成30年8月22日(水)
<事例:あけびユニット>
81歳 男性 認知症あり 聴力がやや遠い方です。5月の運営推進会議において報告
させていただいた方です。
・事 例:ショートステイご利用の方で、ご本人の日課の中で散歩に出かけられて
いる方で、ショートステイご利用時にもホールまで、1日に数回散歩に
行かれている方です。ご本人の利用中に他入居者の中には帰宅願望が聞か
れる方もご利用になっており、ユニットの玄関が開いているとホールまで
出て行かれ、事故につながる恐れがある方もいます。ご本人がホールへ
行かれる際、ユニットの玄関を開けたまま行かれることが大半なため
他利用者の事故防止のためユニット内を散歩していただくよう話をさせて
もらうことは、本人の行動抑制に繋がるのか?
・改善策:本人の日課である散歩を止めたり、行動を抑制することは拘束に値すると
思われるため今後は行動を止める声かけは行わないようにする。ユニット
玄関を開けてホールまで散歩に行かれることがあるので、散歩に行かれた
時はユニット玄関の確認、及び帰宅願望が聞かれる利用者の所在確認を行う。
ご本人と帰宅願望が聞かれる利用者がショートステイをご利用になっている
時は、ユニット玄関が開いていると、玄関より出て行かれ、事故に繋がる
恐れもある事から帰宅願望が聞かれる方の座席配置をユニット玄関が見えない
ところへ移動する等の配慮を講ずる。
・その他の経過:本人には自由に動いてもらっており、帰宅願望が聞かれる利用者に
対しては15分巡視を行い、様子を見て玄関が見えないようにしています。
落ち着かない時には職員が付き添うようにしています。
②平成30年9月26日(水)
<事例:くるみユニット>
84歳 男性 認知症あり 脳梗塞の既往あり
・事 例:日中リビングにて傾眠されていることがおおいため、昼寝の時間を30分~
1時間設けている。休養後声かけし離床され、リビングへ案内しているが
傾眠されていることが多い。
リビングにて傾眠状態にあっても、横にならずリビングにて過ごして
もらっていることに対して、虐待に繋がる恐れがあるのか?
・改善策:脳梗塞の既往があるが内服薬に変更はない。脳梗塞の既往で傾眠される
ことが多くなることも考えられるが、生活にメリハリをつけるためにも
離床は良いのではないかと思われる。離床の声かけをし、本人の意向を
確認の上で離床しているが、傾眠が強くみられる時には、再度本人の意向
を確認しベッドにて休んでもらっても良いのではないか。
その際は、昼夜逆転にならないように注意する。
・その後の経過:前回会議より、昼寝の時間を1時間取るようにしたところ、強い
傾眠もみられず昼夜逆転する様子もみられずにしっかりと寝ている
ため、対応を継続していく。
・ご意見:(S様)1日の昼寝はどのくらいなのですか?
→個人により変わってきますが、1時間の方もあらっしゃれば、
1日のほとんどをベッドにて過ごされている方もいらっしゃ
います。
面会時にお手伝いをされている方や塗り絵をされている方、カラ
オケをされている方といらっしゃいますが、リビングでうたた寝
されていても、夜も寝れているんですね。
(F様)私の母も面会に来ると大体寝ています。「おはよう」と声をかけ
ると「眠い」と言っています。そんな時には話しかけて起こしたり
しています。ユニットからのプレゼントのクッションで寝ていたり、
隣にいる入居者の方も話しかけてくれてありがたいです。
③平成30年10月24日(水)
<事例:ひのきユニット>
入居者に関しての事例ではなく、福祉機器についての検討を行いました。
・議 題:高リスク者へのセンサー系福祉用具の使用について
暴力行為、無断外出、転倒等の高リスク者への安全対策として、センサー系
福祉用具を現在使っていないが、対策としては必要ではないか?
・結 論:夜間は他施設より人員を多く配置しているため、短時間での巡視の見守りで
対応できるのではと思う。問題行動がある場合は、個人への対応を考える必要
がある。センサーの使用方法によっては行動の抑制になるため、拘束に繋がる
事は避けたい。しかし、使用に関して委員会で議論し、必要性について検討
することは必要なので対象者がいればその都度検討していく。
※センサー機器とは・・・布団やベッドから起きるとナースコールが鳴ったり、ベッド
の足元(床)に置き、踏むとナースコールが鳴ったりする
見守り機器のひとつ。
→先ほどの報告でもあったように当施設は夜間帯の人員を多配置しています。1階に1人、
2階に2人、計3人の夜勤者を置いています。1時間おきに巡視を行い、入居者の状態に
よっては30分や15分おきに巡視を行っている方もいらっしゃいます。国の方でも、
今年度の改定維持に見守り機器の導入による人員不足の解消の策も出ているところ
ではあります。安易に見守り機器の導入を考えてしまいますと、職員の中にはナース
コールが頻回に鳴ることで「動かないで」「出てこないで」といった声かけが増える
可能性も否めません。見守り機器の導入が必要な方に関しては、委員会において議論
し、個別に検討する必要があると思います。施設としては慎重に考えていきたいと
思います。
・ご意見:(I様)センサー機器を使用することに慎重になることは良いと思います。
そもそも、センサー機器を導入する目的をよく考えなければいけないと
思います。なぜ動くことが良くないのか。例えば、骨折をしており動か
すことで治りが遅くなったり、正常に治らなかったりする等理由が正当
であれば良いと思います。センーの作動により、ナースコールが鳴り、
理由も聞かずにベッドに戻すのは拘束だと思います。動く目的によって
トイレへ行きたい訴えであったり、のどが渇いたので水を飲みに行こう
としたのかもしれない。理由付け、対応の仕方、職員の意識付けが大切
だと思います。何の目的でセンサーを使用するのかを明確にした方が
良いと思います。
*評価・要望・助言
・入居者代表
(O様)暮れだからどんちゃん騒ぎがしたい。来週娘たちと外泊に行くので楽しみです。
ホテルで食べ放題だし、海の物が食べられることが楽しみ。生活はみんな仲良く
やれてればいいと思う。歌の声ももっと練習した方が良い。
(T様)皆に迷惑かけないようにしたい。特に不自由なことは見つからない。
今のままで良いと思っている。
・家族代表
(F様)先ほど、話をさせていただいたので特にはないです。
(S様)私も同じです。
・地域住民代表
(Y様)9月に老人会でホールを使わせていただきありがとうございました。
また何かに時には使わせていただけたらと思いますので、よろしくお願いします。
・地域包括支援センター
(I様)特にありません。
*その他
11月から3月まで、感染症予防期間とさせていただいております。来訪者の方にもうがい・
手洗い・マスクの着用をお願いしているところです。施設においても噴霧器を各ユニット
2台稼働し、感染症予防に努めています。入居者のインフルエンザ予防接種も終了し、
今は職員の予防接種を行っているところです。
職員の状況ですが、当施設が平成24年に開設し7年目を迎え、開設時に新卒で入った職員が
結婚・産休・出産・育休と重なり、一昨年より延べ7名の職員が休暇を取得しています。
随時職員を募集し現在は落ち着いたところです。
産休・育休明けで復帰し、日勤だけの勤務を希望する職員もいるので、法人内で調整を図り、
働きやすい部署への配属にしています。