お知らせ

2021.01.22

運営推進会議

第52回 運営推進会議を行いました。

 

新型コロナウイルス感染防止策とし、密をさけるため出席者に制限をかけて開催する。

 

*運営状況・活動状況報告

 

*身体拘束・虐待防止委員会内容報告、ご意見

 ①令和2年11月18日(水)

  <他施設等の身体拘束・虐待についての事例>

  入居者 82歳 男性 要介護5 認知症高齢者の日常生活自立度中度

  診断名:両下肢機能障害 左片麻痺

  既往歴:慢性硬膜下血腫後(術後)

  ADL状況:①食事:全介助 ②排泄:全介助 ③入浴:全介助

       入居時は寝たきりですべて他動的であった。わずかに動く右手で、掻痒部を

       掻いたりの行為はあった。

 

  ※拘束の種類

   わずかに動く右手で鼠径部をひっかき、傷が徐々に酷くなり、夜間のみミトン使用。

  ※拘束を開始した経過・理由

   入所時は、食事・入浴・排泄すべて全介助。食事もミキサー食にして注射器の先に

   管をつけた物で注入摂取していた。しかし、わずかに動く右手で鼠径部をひっかき、

   傷が徐々に酷くなったため、夜間ミトンを使用していた。

  ※拘束防止に向けた取り組み経過及び結果

   掻痒部について皮膚の保清を徹底し、併せて軟膏塗布、抑制や声掛けの言葉遣い等に

   注意して行い、ミトン及び右手の拘束を廃止した。

   いつも介護士をにらみつけるような眼差しが徐々に緩和され、にこやかな表情がみられ

   るようになった。そして5年後、右手で食事を自力摂取できるようになり(一部介助)、

   自発語もでるようになった。さらに1年後には自力摂取ができるようになり、家族の

   名前が出るようになった。

  ※取り組みの今後の課題

   食事・自発語等が増えたが、夜間に右手でベッド柵を抜いたりする行為も出てきたため、

   担当介護士・看護師・営繕・生活相談員と検討し、ベッドを低くし夜間のみ柵を抜き

   転倒の危険性のある個所に畳を敷くことにした。他の入居者に比べADLの向上・コミュ

   ニケーションもかなりとれるようになった。

  ※当施設での改善策

   ・紙パンツだと不快感が出る可能性があり、蒸れ防止の観点からも布パンツに変更して

    みて、排泄回数を増やしてみる。

   ・室温調整や保湿クリーム塗布による乾燥肌の防止や洗浄・鼠径部の洗浄を徹底する。

   ・手で搔いてしまうことも考えられるため、手指消毒を徹底する。

  ・ご意見

   (O様)食事・入浴・排泄で職員さんの介助が必要な方でも、わずかに動く右手で鼠径

       部を掻くことができるんですね。よっぽど痒かったんでしょうね。私も痒いの

       は辛いです。

   (Y様)本人の表情がにこやかになったとのことですが、皮膚を清潔にし軟膏を塗る

      ことで痒みが治まり、ミトンを外したことによって職員への不安感もなくなっ

      たのでしょうね。

 

 ②令和2年12月9日(水)

  委員会において「身体拘束について」の資料を配布し、穴埋めテストを実施したことを報告。

 

  身体拘束について

  1,(スピーチ)ロック

    言葉で相手の心身の動きを封じ込めてしまうこと。これは、一番難しい「言葉による

    拘束」で、「ちょっと待っててね」「~しちゃダメ」や、「立ち上がらないで」「どう

    してそんなことをするの」のように叱責の言葉も含まれます。徘徊や収集癖など、周辺

    症状がでている認知症高齢者に対して言ってしまいがちです。ただ、どこからがこれに

    あたるのか、明確な基準はなく、多くの介護現場で行われているのが実情です。

  2,(ドラッグ)ロック

    薬物の過剰投与、不適切な投与で抑制すること。夜間。声を出してしまったり、眠れな
    い、徘徊してしまう、昼夜逆転している等、施設にはいろいろな方がいます。その行動
    を抑制するために、眠剤や安定剤、泌尿器系の薬でコントロールすることがあります。
    これも、拘束のひとつに当てはまります。

  3,(フィジカル)ロック

    物理的な拘束をして身体の動きを制限すること。「身体拘束」と聞いて、一番イメージ

    しやすいものです。紐や抑制帯、つなぎ服といった道具で行動を制したり、ベッド周り

    に柵を設置してベッドから降りられなくしたり、部屋に鍵をかけて出られなくすること

    等がこの行為に当たります。

  *身体拘束は、いついかなる時でも禁止されるというわけではありません。場合によっては、

   身体拘束をしてもやむを得ないとされています。身体拘束が認められる要件として以下の

   3つがあります。

   (切迫性 ):利用者本人または他の利用者等の生命または身体が危険にさらされる

          可能性が著しく高いこと

   (非代替性):身体拘束その他の行動制限を行う以外に代替する介護方法がないこと

   (一時性 ):身体拘束その他の行動制限が一時的なものであること

  この3件を満たす場合は、(緊急やむを得ない場合)として身体拘束が認められます。

 

  ○発生要因としてあげられるのが・・・

   ・教育・知識・介助技術に関する問題、職員のストレスや感情のコントロールの問題、倫理

    観や理念の欠如、人員不足や人員配置の問題および関連する多忙さ、虐待を助長する組織

    風土や職員間の関係の悪さ、虐待を行った職員の性格や資格の問題の順で多くなっていま
    す。

  ○どうしたら身体拘束を予防できるのか

    何かとストレスを感じる場面が多い介護職。ストレスで体調や心の健康に不順が出てしま
    うと、仕事もプライベートも楽しめないどころか、ミスや事故にも繋がりかねません。
    ストレスの最大の原因は、我慢してしまうこと。「もう限界!」と感じる前に、抑え込ん
    でいた気持ちを少しずつでも出して、ストレスを軽減していきましょう。

  ●介護職に特有のストレッサー(ストレス源)チェックシート

   1)勤務時間、休日が不規則

   2)残業が多い、定時に帰れない

   3)有給休暇が取りにくい

   4)仕事のわりに給料が安いと感じる

   5)業務が忙しすぎて、処理しきれないと感じる

   6)利用者、利用者家族とのコミュニケーションが難しい

   7)利用者同士のいざこざへの対応が難しいと感じる

   8)認知症利用者へのケア方法がわからない

   9)行政や近隣住民など、外部への対応が難しい

   10)書類整理などの雑務が多い

   11)職員同士で介護方針の食い違いがある

   12)職場の介護理念と自分の考え方に食い違いがある

   13)自分の意見を聞いてもらえない、制約が多い

  当てはまる項目は、あなたにとっての主なストレス源。自分でうまく処理できている

  うちは良いですが、あまりに長く続いたり、過度なストレスがかかったりすると、自身

  の体調に関わる良くないストレス反応が出てくる可能性があります。なかでも「特に強

  く感じるなあ」と思う項目があれば、仕事の分担や手順を見直したり、上司に相談して

  負担を減らしてもらうなど、改善の方法を探っていきましょう。介護スタッフ同士の人

  間関係の悩みで、もっとも多いものの一つが「介護方針の違い」です。例えば、下記の

  例について考えてみましょう。

   *最近状態が低下し、介護度が下がったFさんについて、定例カンファレンスで

    「排泄介助をやめてオムツにしましょう」という意見が出ました。

    それを聞いて介護スタッフのKさんは「スタッフが楽したいだけでは?Fさんの

    ためには排泄介助を継続すべき」と思ったけれど言い出せず、発言力のあるベテ

    ラン介護士さんが賛成したため、Fさんはそのままオムツになりました。

    それ以来、イライラした気持ちを押し殺し、納得できないままケアをしているの

    で、Kさんは大きなストレスを感じています。

  この例は、一見「自分は正しいのに、間違った職場の方針に従うしかない」というスト

  レスフルな図式に見えます。しかし一つ一つ丁寧に見ていくと、実はそうではありませ

  ん。この場合は、Kさんがカンファレンスの時に「自分はこう思います」と言えなかった

  のが大きな問題です。「どうせ聞いてもらえない」「言い出せる雰囲気じゃない」などと

  考えて我慢してしまうのがストレスの元。聞いてもらえるかどうかは行動してみなければ

  わかりません。

  言いにくい意見を言う際は、「冷静に」「正直に」「平等な立場で」。誰かを悪者にする

  のではなく、建設的に話し合う意識がポイントです。感情的になってしまうのは逆効果。

  「~~~という事情もあるとは思いますが、私は~~~と感じます」「~~~も理解して

  もらえるとうれしいです」と、相手の立場を尊重しながら、きちんと自分の意見を伝える

  ようにしてみましょう。これを「アサーション(自己主張)」「アサーシブ」などと言い

  ます。

  アサーションが上手にできるようになるには練習が必要です。でも、練習すれば少しずつ

  上手になりますし、どんな人間関係のトラブルにも役立つテクニックなので、ぜひ覚えて

  おいてくださいね。

 ・ご意見

  (O様)身体拘束というのは聞いたことがありましたが、いろいろな拘束があるのを

      知りました。

  (Y様)職員の皆さんはいつもこのような勉強会をしているのですね。家族も安心して

     任せられると思います。

 

*評価・要望・助言

 ・入居者代表

  (O様)先日新年会があり書初めをしたのですが、久しぶりに書いたので上手に書けなかっ
      た。

  (O様)感染症が流行っていて大変ですね。私はここにいるから安心です。
 

 ・家族代表

  (O様)なかなかコロナウイルスも終息しないで職員さんは消毒とか大変ですね。しっかりと

      感染防止策もしてくれているので安心です。
 
 ・地域住民代表

  (Y様)コロナウイルスを施設に持ち込まないよう職員さんも大変だと思います。いろいろな

      ところでクラスターも出ていますが、職員さんの感染対策のおかげでふくろうは守ら

      れていますね。

 

 ・地域包括支援センター

  (I様)コロナウイルス終息の目途もたたないなか、お互い大変ですが頑張っていきましょう。

関連施設
  • 【さくらの杜】宇都宮市の特別養護老人ホーム
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