第53回 運営推進会議を行いました。
新型コロナウイルス感染防止策とし、密をさけるため出席者に制限をかけて開催する。
*運営状況・活動状況報告
*身体拘束・虐待防止委員会内容報告、ご意見
①令和3年1月13日(水)
<事例:かえでユニット>
94歳 女性 認知症があり、車イスを使用されている方で、車イスへの移乗時には
職員のお手伝いが必要な方です。
事例 :日中リビングで傾眠されることがあり、転倒のリスクや本人の体調等を考え、
声掛けしベッドに休んでいただくが、横になる大きな声を出され、「起こし
なさい」などの強い口調での声が聞かれることがある。本人に体調や安全性を
説明し了解を得て、ベッドにて休んでいただいているが、本人は理解せず納得
されているのかわからない。
この行為は虐待にあたるのか。
改善策:本人の体調に合わせ、大きな声を出された時間帯・静養されている時間帯を
把握し、静養の時間を検討してみることで生活リズムを整える。本人の気分
転換も兼ねて、家族面会なども視野に入れ検討することもいいと思われる。
本人の精神的な状況によっては、内服薬等も今後検討していく必要がある。
その後の経過:
本人の要望や体調等を考慮し、日中の静養は継続している。夜間、大きな声を
出される等の不穏時には、医師との相談の上、頓服で安定剤を服用している。
ご意見:(O様)昼夜逆転しているんでしょうね。私の母も家にいる時は日中テレビを
つけて寝ていました。横になると寝てしまって、夜になると眠れていな
い様子でした。日中動くように話をしても、何だかんだ理由をつけて
動きたがらなかったです。本人は横になっている感覚なだけで「寝てい
ない」と言いやはり夜は寝れていないようでした。
体を動かす機会を設けてもいいのではないでしょうか。例えば、廊下を
何往復かするとおやつがもらえるとか。ゲーム感覚でできればいいので
はないでしょうか。
(I様)体が休んでいても、明らかに望んでいないケアはやってはならないが、
ちゃんと本人と話し合って決めることが必要だと思います。話し合える
ことが重要。内服薬も頓服が継続にならなければいいと思います。
②令和3年2月10日(水)
<事例:他施設等の身体拘束・虐待についての事例>
対象者の状況:
92歳 女性。要介護4で認知症がある方です。
入居前は歩行器での歩行も可能であったが、入居後は歩行が不安定な状態であり、
車イスを使用するようになった。暴力行為もみられ、車イスから立ち上がり歩こ
うとされる行為もみられるようになった。その行為は、前夜不眠であることが多い。
当施設での対応策:
・なぜ不眠になるのかの原因を探し、併せて就寝時間の見直しを行う。
・暴力行為が車イスベルトの使用によるストレスが原因のひとつの可能性もある
ため、車イスベルトの使用を中止する。また、車イス上での無理な動きによる
転倒事故に繋がる可能性がある。
・傾聴し本人に寄り添う介護を行い安心していただくこと、また本人の好きなこと
余暇を充実させる。
・内服薬の検討を行う。
他施設での対応策:
・認知症の症状があるが、希望されるときは介助にて歩行を行った。歩行介助を
3か月ほど続けていると、徐々に歩行が安定した。暴力行為がある場合も、他
利用者に危険がない場所で過ごしていただくようにした。施設内の喫茶スペース
や寮母室などでお茶を飲みながら、職員とゆっくり話ができるよう環境を整える
ことにより、精神的にも落ち着きがみられるようになった。夜間に睡眠が十分に
とれるように、日中のレクリェーションを取り入れて実践している。
その後の経過:
生活リズムが安定し、車イスへの拘束も不要となり、車イスベルトを外すことが
できた。
ご意見:
(Y様)本人に寄り添って歩行やお茶を飲んだり、心穏やかに過ごせるようになって
良かった。
(O様)転倒を防ごうと思ってベルトを付けたが、本人は嫌だったでしょうね。私も
母が入院中にしているところを見ましたが、嫌でした。入院中は表情が違っ
ていました。つなぎの服も着せられていましたが、自分で脱いでしまってま
した。なんで脱げたのかはわかりませんが。拘束がストレスなんだと思いま
す。ベルトを付けられて事故の無いように考えがちだが、見守るということ
も大切だと思います。本人の気持ちに寄り添って介助してあげればいいと思
います。
自分も他のことで忙しいと意地悪を言ってしまっていました。ちょっと距離
がとれると優しくなれると思います。自分1人にのしかかってくると辛いで
す。私以外に母を看る人がいませんでした。施設に入ったことで、母に優し
くできる、そう思えるようになりました。お互いに優しい気持ちになれまし
た。
*評価・要望・助言
・入居者代表
(K様)特に不便はないです。
(O様)ここの人がいろいろと考えてやってくれているので楽しいです。
この前もひなまつりをしてくれました。
・家族代表
(O様)今、いろいろ話をさせてもらったので特にないです。
・地域住民代表
(Y様)私も特にないです。
・地域包括支援センター
(I様)認知症の方の対応は大変だと思います。自分の思いとはあべこべなことも
言ったりしますから。拘束はもちろんしてはいけないことですが、職員が
寄り添い対応すれば、認知症の方も心を開いてくれると思います。
コロナ禍で大変だと思います。職員もストレスが溜まると思います。上手に
ストレス発散をして入居差には優しい対応ができるようにしたいものですね。
*その他
・令和3年度運営推進会議委員名簿配布。
・令和3年度年間予定表配布、確認。
・PCR検査について
3月3日に職員のPCR検査を実施。唾液による検査であったが、全職員陰性
でした。今後も感染対策を徹底していきます。
・新型コロナウイルスワクチン接種について
入居者のワクチン接種を4月以降に予定しています。嘱託医協力のもと施設内で
接種を行う予定。接種は登録医である必要があり、今後嘱託に依頼する予定。
具体的な内容はまだ不明であるが、副反応等も考えながら進めていきます。
・令和3年度改定について
定期改定により、4月から利用料金が変更となります。0.7%アップで料金的には
14~17円/日になります。他、加算については変更はしない予定です。
食費も併せて見直しさせていただき、現行1500円/日から1700円/日となります。
ご家族へは決まり次第ご案内させていただきます。