お知らせ

2022.05.20

運営推進会議

第60回 運営推進会議を開催しました。

 

*運営状況・活動状況報告

 

*身体拘束・虐待防止について

①令和4年3月9日

<身体拘束・虐待防止についての勉強会>

  事例:ブログからの抜粋

   「民間社会福祉施設職員勉強会」に参加した講師の方からいただいたパワーポイントの
   一文です。

   「入居生活者の思い~あなたは聞こえますか、ある入居者のつぶやきから~」

   施設で生活するようになって、ずいぶん経ちました、身体が不自由になってしまったから
   仕方ないけど・・・ここでの生活はまるで違って・・・朝早くから目が覚めてしまいます。
   3時に目が覚めることもあって、6時頃に職員さんがくるまでは・・・長いです。なんで
   朝が早いかって?だってここはみんな9時に寝るんですよ。朝も着替えをしなくなったん
   ですよ。着替えるのはお風呂の後、寝間着もたくさん持ってきたけど、着替えて寝たこと
   なんてなくて。6時には起こされて食堂のテーブルに座って食事が来るのを待っています。
   私の席からは、テレビの音はするけれども画面は後ろで見えないんです。ずっとテーブルで
   待っているより、髪をなでたり、少しはお化粧もしたいんですけどもね。

   ~略~

   そうそう、レクリェーションにも参加させられます。ボール遊びとかちぎり絵とかみんなで
   します。私は運動音痴だからボール遊びは苦手で・・・それにちぎり絵も部屋に勝手に飾ら
   れるんだけど、私は恥ずかしいから飾りたくないの。

   ~略~

   トイレもね、とっても大変。本当はお世話になりたくないの、でも病気になったし、お世話
   になるしかないから・・・便も出したくないのに出ちゃうし、この前なんて男の人に始末
   してもらったの・・・もう死にたい気分・・・。しょくじもどこかで作っているのかしら。
   いつも大きな台車で運ばれてくる。たまには好きな物も食べたいし、外食もしてみたい。

   何もしなくていいからもう寝れたけど・・・1日がとても長いの。前は1日が早かったの
   に・・・みんなよくしてくれるけど、やっぱりうちが恋しい。家族も職員さんも「無理」
   っていうのはわかっているけど・・・死ぬ日がわかるといいのにね・・・死ぬ日がわかれ
   ば、前の日にはうちに帰っていいかね・・・最後に・・・そのくらいわがまま言ってもいい
   よね。」

 

   食に関してのこと、同性介護のこと、帰宅願望の入居者の心理など、介護に携わる人なら
   何かしら感じるものがあるのではないでしょうか。今一度入居者、利用者に対し普通の
   暮らしの継続という原点に立ち返る必要があるのではないかと思います。

 

   *委員会で出た「入居者さんの声」の事例。これは忘れてはいけないことだと改めて感じ、
    委員会の後に全職員が読むことで、入居者様の思いについて考える機会を設けました。

 

 ご意見(O様)この資料は、本人が思っていても決して言わない気持ちだと思いました。
        今までできていたことで、ちゃんと歩いていると思っても、ちょっとした段差で
        手が出ずに転んでしまうとか、母を見て、何でこれができないんだろうと思って
        いたけど、自分も年を重ねてきて、ここ1・2年で分かるようになって実感しま
        した。
        「何でできないの?」と息子に言われて、自分が母に言っていたことがわかりま
        した。頭の中で理解していても、自分で体験してその立場にならないと分から
        ない。
        身体の衰えは皆公平です。
        今までの母に対しての言葉づかいですが、自分が言われるようになって言われた
        側の気持ちが分かるようになりました。
        この言葉をたまに心の底に思っていることが大切ですね。忘れない気持ちの持ち
        方、心の余裕が必要だと思います。
        介護の仕事は余裕がないとできない。いろんな事がある中でリフレッシュして、
        新鮮な気持ちで働いてもらいたいです。
    (施設長)全くその通りのことが書かれている。毎日同じ1日で慣れて気づかなくなって
        しまうけど、利用者様にとっては苦痛で悲しいことです。
        自分のことを言われていると理解し、これはいけないと思わなければいけない。
        全部でなくても、何か一つずつ、どう思ってるんだろう、どうするべきだろう
        と、少しずつ勉強して、利用者の立場をすくい上げ、いい介護をしていく努力を
        怠らないことが大切。
        利用者はうまく表現できない、家族は申し訳ない思いなどがあり、本音が言えず
        に我慢してしまいがちです。
        悪気が無くても気がついたら当たり前になってしまう場合もあります。
        社会福祉法人桜寿会には「安心して託せる介護を」という理念がありますので、
        ここでお世話になれて良かったと思ってもらえるように改善するために委員会を
        活用し、良い事業所にしていけるようにしたいと思います。
        ご家族に代わってお世話をさせてもらう中で、利用者・家族に対して失礼があっ
        てはいけない。満足いくお世話ができない場合もあるかもしれませんが、日々
        向上を目標にしていきたいと思います。

 

②令和4年4月13日

<各ユニット別身体拘束・虐待について>

 ・ショートユニット

  事例①:93歳 女性 認知症があり、帰宅願望が強い方で、耳が遠く声が大きい方。
      帰宅願望があり、職員が傾聴し話を聞いているが、他利用者対応や業務などがあり、
      ずっと聞いていることが難しい状況がある。また、他利用者にも同様に大きな声で
      何度も話しかける上に、近距離での会話のため「うるさい、何度も同じ話ばかりし
      て。」と言われてしまうことも多い。職員が仲介に入り対応している状況で、職員
      の声かけもきつくなってしまうことがある。
  改善策:①「今日の夕方お送りします」や「明日お送りします」など書いたメモを本人へ渡
       し、いつでも見られる状況を作り、不安感を軽減させる。
      ②対応可能な時間帯については、本人が納得するまで説明をしたり、声かけや傾聴
       を継続する。
 
 ご意見(Y様)離れて話を聞いてあげる、サロンでも大きい声で何度も繰り返し話をされる方が
        います。席を移しても、またそこで話すんですよね。
  サロンでは、集中してできる事をやることにしています。活動の内容は脳トレが
        多くて、活動の40分くらいは皆で脳トレに取り組んでいます。ナンプレが結構
        難しいですね。
        こういった方は、夢中にさせるものがないと難しいと思います。
    (O様)ぬり絵などは、手を使う作業ですし、色味を考えるのも頭を使うと思います。
        書道とか写経とか同じ字を写すのも良いのでは。
        10~15分だけでも集中できたら気も紛れると思うんですが、認知症があると
        それも難しいんでしょうね。
        嫌なものを無理やりさせるのは良くないし、その方に合わせた対応がとれる
        のが一番だと思います。
        隣に座って会話を聞いていても、相槌だけだと本当に話を聞いているのかと
        思われてしまうこともあるので、「話を聞く」ってことだけでも大変ですよね。
    (施設長)同じことの繰り返しで周囲の方が疲れてしまう場合には、その周りの方への
        サポートも必要になります。
        家では「うるさい」と言われて終わってしまうことであったりもしますが、
        施設では今後もいろいろと対策を考えていきたいと思います。
 

  事例:②71歳 男性 認知症の診断はないが、お願いしても同じことを繰り返してしまう方、
      リビングやトイレ、居室を転々と移動され、トイレでは痰を吐くことが多い。
      居室やリビングにいても短時間で移動されていしまうため、他利用者から
      不思議がられる発言が聞かれている。また、リビングにある物やトイレの物品、
      他利用者の居室に入って物を持ってきてしまうことがある、他利用者の中には
      自室に鍵をかける方もおられるが、鍵がかかっていない居室は中を確認する仕草
      がみられており、利用者間のトラブルにつながる恐れがある。
      行動制限が難しい方に対しての対応策を検討。
  改善策:①トイレでのたん吐きを減らすため、自室の洗面台で行っていただくよう貼り紙を
       する。
      ②自室内が落ち着ける空間になるよう、本人の好きなTV等を貸し出してみる。
 

 ご意見(施設長)リビングの座席配置を自室に近いところにすることで、自然と反対側の廊下
        に足が向かないように工夫してみてはどうか。
        トイレは1ヶ所のみ使用してもらい、他の2ヶ所は使用しないように促して
        いく。使用してもらうトイレはこまめに掃除を行う。
    (O様)トイレの内装を変える。色や置物・飾りを変えるなど工夫することで、その方
        にとってのお気に入りの空間を作り、自然とそのトイレを使おうという気持ち
        にさせられたら良いのではと思います
    (Y様)うちの母は、部屋の枕元やトイレの入り口とかに、お気に入りの人形を飾って
        目印にしていました。くまのプーさんのぬいぐるみを飾っていました。
    (K様)TVを設置できたという話を聞けて良かったです。
        この方は、もともと家で3台TVを壊したことがあると聞いていたので、いじ
        らずに観れているなら良かったです。

 
*年間予定について
 令和4年度運営推進会議開催予定表を委員へ配布。

 

*評価・要望・助言

 ・入居者代表
  (O様)ベランダに使っていない鉢があるからお花を植えたいの。
      100円ショップに連れて行ってほしいんだけど、今は外出できないのよね?
      今あそこに長いのが2つと小さいのが2つあるから、あれを使えば6個はお花が
      植えられると思うの。毎日眺めたいから、どうぞお願いします。
  (K様)この前新しい靴を買ってもらいました。私の足は(甲が)高いらしいから、
      なかなか見つからなくて、やっと合う靴をみつけてもらって良かったです、
      お世話になりました。
      昨日はおやつにみんなでクリームあんみつを作って食べました。おいしかったです。
 ・家族代表
  (O様)身近にコロナ感染者が出た時に、感染経路については、家・コンビニ・会社しか行か
      ない状態で、どこでかかったかわからないということでした。
      本当にいつどこで感染するかはわからない状況ですね。
 ・地域住民代表
  (Y様)要介護5の方で、施設入居を考えている方がいらっしゃいます。
      要介護5の方で、奥様が介護をされている方なのですが、自宅での生活が大変で
      ご本人・ご家族ともに負担が大きい状況があります。
      ご本人も施設に入居しても良いと言っていますが、毎日(少なくとも数日おき)
      の面会を望んでいるようでして、コロナ禍で面会を制限している施設が多いの
      で難しいようです。
 ・地域包括支援センター
  (K様)虐待についての資料が素晴らしいと思いました。
 ・施設代表
  (施設長)日ごろからのご協力に感謝いたします。
      コロナに関しては、マスクの着用の是非が問われるようになってきたり、終息が
      望めない中でもうまく付き合っていく方法を見つけられるように世の中も変化して
      きているようです。
      ふくろうの杜は、ユニット毎に勤務者が必要な状態で、職員でコロナの感染・濃厚
      接触者が出た場合に休みが出ても即時補充ができない状態があります。
      責任を持って入居者様の命をお預かりするため、今後もご家族様のご理解とご協力、
      ご支援をお願いいたします。
      コロナワクチン4回目の摂取を予定しているなかで、現時点では保健所も国からの
      細かい情報が来ていないということですが、3回目と同様の対応を予定しており、
      6月上旬にはクーポン券が発送予定とのことです。
      ふくろうの杜では、前回から5か月後で6月下旬の接種を考えています。
      今回は職員は接種対象外になるそうです。
      令和3年度は感染者を出さずに済みました日ごろの生活から職員もいろいろと気を
      付けているので、今後も継続していきたいと思います。

関連施設
  • 【さくらの杜】宇都宮市の特別養護老人ホーム
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