お知らせ

2023.03.17

運営推進会議

第65回 運営推進会議を開催しました。

 

*運営状況・活動状況報告
 

*身体拘束・虐待防止委員会内容報告、ご意見

 ①令和5年1月9日(水)
  事例<各ユニットの事例(ひのき)について>
  事例:98歳 女性 認知症を患っており、職員の声かけ・指示動作の理解が難しい
     方で、時折、落ち着きがなくなり徘徊することがある方。
     リビングで過ごす際に、テーブルをバンバンと叩いたり、大声をあげたり、
     落ち着かない様子がみられる、他入居者も心配し、職員も声をかけたり寄り
     添ったりするが、不穏な時はあまり落ち着く様子はない。食後のおやつの後は
     他入居者への配慮もあり、自室へ案内し休んでいただくことが多い。
     何か良い対応方法はないか?
  <改善策>
   ・忙しいとは思うが、職員が一人ついて見守りをし対応する。
   ・職員が手薄で難しい時は、他入居者にも協力していただき、コミュニケーション
    を取っていただく。(要見守り)
   ・どうしても不穏で危険な場合は職員と行動を共にする。
  <その後の経過>
   ・夕方落ち着きがないことが多くみられたが、職員と共に過ごすと落ち着いて話を
    する様子が見られた。レクリェーションのかるた等も立ち上がりが多くみられて
    いたが、隣に職員が座り対応すると落ち着く様子がみられた。手叩きをすると
    他入居者も冗談交じりで「うるさいよ」などと声をかけてくださり、一緒のテー
    ブルで過ごすことも増えた。引き続き対応を継続し様子をみていく。
  <ご意見>
    Y様 :認知症があっても誰かと一緒にいることで落ち着かれるのは本能なので
        しょうか。一人でいると不安になったり、心細かったりしますからね。
        職員さんと一緒にいることで安心するんでしょうね。
    O様 :他の方の協力もあって安心して生活できているのですね。ユニットなら
        ではの関係なんでしょうね。笑いながら、笑顔で生活できる環境で素敵
        ですね。
 
 ②令和5年2月8日(水)
  <他施設での身体拘束・虐待についての事例>
  【事例の概要】
    女性利用者Bからは「職員Aは怖くてものを頼めない」という苦情が別の職員に
    あった。この職員Aは経験年数が長く、他の職員が意見がしにくい関係にあった。
    苦情を受けた職員から相談された生活相談員は、介護主任に話、職員Aの業務態度
    などを確認した。その結果、夜勤帯に水分摂取をさせない、オムツ交換・体位変換
    を意図的に怠るなどの行為が常態化していたことがわかった。
  【施設事業所の概要】
    解説して25年が経過した80床の従来型の特別養護老人ホーム。主たる部屋は4床室
    で構成されており、中廊下でワンフロアの構造になっている。食堂は狭く全員が
    食事できるほどの空間はない。ユニットケア導入に向けて話し合いは行われている
    が、実現化はされていない。夜勤者は3名配置。
  【関係者】
    (職員)
    問題となる行為を行った職員Aは、40代の女性で、勤務して7年の介護職員(非常勤
    職員)であった。直接介護にあたる職員の中では常勤の職員も含めて最も勤務年数
    が長く、一目置かれ、他の介護職員は意見することはできない。こn特別養護老人
    ホームに勤務する以前は、療養型病床の看護助手として働いでいた。
    (利用者)
    利用者Bは、女性で79歳。脳幹拘束麻痺による両下肢機能の障害と、体幹機能障害
    による座位保持困難の要介護5で全介助を要する。認知症はなく、気管切開をした
    ことがあり声が低く聞き取りにくいが、意思疎通に問題はない。家族の面会も頻繁
    にあり、訴えもそれほどなく精神的に安定している。水分摂取量は1200㏄位で、
    玄米茶を好み、職員から勧められなくとも自分から進んで求め、介助され飲んでいる。
    夜間帯の水分摂取量は、就寝前と起床時、及び夜間に目を覚ました際に行っていた。
    利尿の作用がある内服薬を服用しているため、担当医からは脱水防止のため水分摂取
    状況に十分注意するよう指示が出ている、なお、利用者Bほどではないものの、他の
    複数の利用者も被害を受けていたと推測される。
  【発見までの経過】
    (発生まで)
    職員Aは、日勤帯ではそれほどみられていなかったが、人手の少ない夜間帯に、水分
    補給やオムツ交換等の介護の回数を極端に減らしたり行わないことが度々あった。 
    特に利用者Bさんへは、気管切開があり声が低く聞き取りにくかったためか、Bさん
    からの水分摂取等の要求に対して苛立った様子で対応し、要求に応えないことが多かっ
    た。
  【問題の表面化】
    Bさんから「お茶を飲みたいが、職員Aには怖くてものを頼めない」という苦情が20代
    の新任の介護職員にあった。この介護職員は、職員Aに対して意見が言いづらい職場の
    空気に悩んだが、生活相談員に相談することにした。生活相談員には、職員Aによる
    利用者が怖がるような対応は日勤帯ではないように思えた。しかし、介護主任に職員A
    の勤務態度や状況を確認したところ、介護職員の中には、居室からコールが鳴っても
    積極的に対応せず、一緒に組んだ職員が忙しい思いをさせられるため、職員Aと夜勤を
    一緒に組むのが嫌だという声があるとのことであった。また、職員Aは夜勤帯で介護計
    画上定められている水分補給やオムツ交換、体位変換等について、極端に回数を減らした
    り行っていないこtがわかった。他の職員もそのことを知りながら、経験の長い職員A
    には言いづらく、どうにかしようとする動きはない様子であった。
    その後、生活相談員は介護主任と共に職員Aに対して直接事実確認を行った。職員Aは
    事実を認め、理由を聞いたところ、水分摂取については「トイレ介助やオムツ交換が多く
    なるから」ということを平然と話した。Bさんへの水分補給の重要性を話しても「相談員
    は介護業務の大変さをわかっていない」ということを強調するだけであった。介護主任が
    注意してものらりくらりとした態度で、改善する意思はない様子であった。また更に確認
    していくと、こうした行為は夜間帯で多く行われ、他の利用者へも常態化していたことが
    わかった。しかし特にBさんへの影響が大きく、介護記録の精査や医師の定期診察時の
    確認などから、軽度ではあるが脱水症状が何度か起こっていたことが疑われ、さらにオム
    ツかぶれや、体位変換を怠ったためと思われる褥瘡が確認された。
  【関連情報】
    職員は40代のベテラン層と20代の経験の浅い職員と二極化しており、30代の中間層とな
    る年代が少ない職員構成となっている、ベテランの介護職員がチームを仕切り、若手の
    職員がなかなか言いたいことを言えない環境にある。また非常勤で採用された職員と常勤
    との関係も一線を画しており、積極的に関わっていくような様子もみられていない。
    介護保険制度施行後、業務量が増え、利用者の重度化が進み、非常勤職員の増員が図ら
    れた。職員数は増えたが、職員の離職は収まらず、サービスの質の向上はなかなか図れ
    ない状況にある。
    最も基本的な報告・連絡・相談による利用者の情報共有は、常勤職員と非常勤職員との
    関係の悪さや、年齢構成の二極化からくる世代間の連携の悪さにより、スムーズに図れ
    ていない状況にある。
  <ご意見>
    O様 :入居者の方は職員にお願いしないと生活や要望が通らない環境の中で、このよう
        な事例が出てしまうことは、あってはならない事だと思います。この職員の弁明
        の中で、オムツ交換が多くなるという話があったが、主治医より脱水にならない
        よう注意を促されていたのにも関わらず、行わなかったことはいけないと思いま
        す。
    I様 :介護施設は専門家の集まりであり、介護を提供する場だと思います。今回のこの
        ようなことを行う職員は介護職員として問題があると思います。また、こうした
        事例を基に委員会内で研修を行うことは、職員にとってもいいことであると思い
        ます。もちろん、ふくろうの杜ではこのようなことは無いと思いますが、入居者
        それぞれのニーズに応え、その方を支えていくかけがえのない仕事であることを
        
忘れないで業務に当たってもらいたいと思います。
 

*評価・要望・助言
 (入居者代表)
    K様 :今日、午前中に娘が会いに来てくれて嬉しかったです。窓越しだけど、ちょっと
        でも顔を見れたので、安心しました。皆さんとお喋りしたりしています。
        (希望は)何もないです。
    O様 :毎日お仕事させてもらって、ありがたいです。最近は足腰が弱くなって立つのも
        大変になっちゃったけど、頑張って動くようにしています。車イスで廊下の先ま
        で行ったり、運動するようにしているの。
        暖かくなってきたからお花がいっぱい咲くようになってくるのが楽しみ。
    O様 :ご飯は美味しくいただいています。ご飯が食べられなくなっちゃったらもう終わ
        り。腰が痛くてしょうがない。ゆっくり動くようにしているけど、やっぱり横に
        なっているのが一番。ここで皆さんにお世話になってありがたい。
        家に帰りたいと思っても、そうもいかないことも分かってるよ。
 (家族代表)
    O様 :5月からコロナも5類に引き下げられるとの報道がなされていますが、これまで
        おばあちゃんもコロナにかからず、元気に過ごせているのも職員のみなさんが
        日頃から注意して生活していただいて、施設に持ち込まない努力をしてくれてい
        るからだと思います。ありがたく思っています。
 (地域住民代表)
    Y様 :コロナも5類になるようですが、施設としては何か考えているのですか。
    理事長:5月に5類に引き下げられるとの国のほうしんですが、施設として面会緩和や外出
        支援等、新年度に向けて現在検討しているところです。コロナウイルスが日本に
        入り早3年が経過しようとしている中、入居者の皆さんにはご家族との直接面会
        に制限があり、ご迷惑をおかけしているところで、徐々にではありますが緩和で
        きるように検討していきたいと思います。
 (地域包括支援センター)
    I様 :3月13日からマスク着用は個人の判断という国の指針が定められましたが、今の
        ところ外している方はあまり見かけませんね。今後、マスクを外す方や5類に引き
        下げられることで、感染者が増えるかもしれませんね。
        施設においても感染リスクが高くなることが予測されますが、職員の皆さんも
        十分に気をつけて入居者の生活を今後も支えていってもらいたいと思います。

関連施設
  • 【さくらの杜】宇都宮市の特別養護老人ホーム
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